7月も半ばに差しかかり、本格的な夏がやってきます。
これからは、虫もたくさんわく季節。庭の木にも虫がたくさん集まってきて、毎年困っている方もいるのではないでしょうか。
葉っぱが穴だらけになったり、木の元気がなくなったり…お庭の雰囲気も暗くなってしまいますよね。
そこで今回は、真夏の樹木の虫の駆除方法や手入れのポイントをわかりやすく解説します。
夏になると樹木に虫が増える理由
夏は虫たちにとってハイシーズン。気温と湿度が高くなることで繁殖活動が活発になり、庭木も格好のすみかになってしまいます。
特に注意したいのが以下のような虫たちです。
・アブラムシ
・カイガラムシ
・イラガ(毛虫)
・ハマキムシ
・カミキリムシ
・カメムシ
これらの虫は葉や幹にダメージを与えるだけでなく、人にも害(刺されたり、かぶれたり)を及ぼすこともあるため、早めの対応が不可欠です。
虫の種類別・駆除と対策方法
ここからは、よく出る虫ごとに駆除方法と対策ポイントを紹介していきます。
1. アブラムシの対策
葉の裏や新芽にびっしりつく虫。甘い排泄物(蜜露)を出し、アリを呼び寄せます。
【対策のポイント】
・牛乳スプレー:牛乳を水で1:1に薄めたスプレー。乾くと呼吸ができなくなり駆除できる。
・木酢液・ニームオイルの散布も効果的。
・天敵のテントウムシを呼び込む植栽(カモミールなど)も◎。
2. カイガラムシの対策
カイガラムシは、 幹や枝にびっしりつく虫。ロウ状の硬い殻に守られているため、薬剤が効きにくい特徴があります。
【対策のポイント】
・歯ブラシやヘラなどでこすり落とす。
・石鹸水やアルコールスプレーで拭き取る。
・発生初期ならオルトランなどの浸透性殺虫剤が有効。
3. イラガ(毛虫)の対策
イラガは緑色をした虫で毒針があり、刺されるとかなり痛いので要注意。サクラやカキなどにつきやすいといわれています。
【対策のポイント】
・発見次第、火ばさみで捕獲→ビニール袋で密閉処分。
・スミチオンやマラソン乳剤の散布が効果的(朝や夕方の涼しい時間帯に散布)。
・長袖・手袋・帽子着用で安全対策を忘れずに。
4. ハマキムシの対策
ハマキムシは、 葉を丸めてその中で生活する虫で、発見しづらい特徴があります。
【対策のポイント】
・丸まった葉ごと取り除く・焼却する。
・成虫が飛来しやすい時期(6月〜8月)にフェロモントラップを設置。
・被害が拡大する前に殺虫剤を散布(ディプテレックスなど)。
5. カミキリムシの対策
カミキリムシは、成虫になると樹皮をかじる虫。幼虫は木の中に入り込んで幹を食べてしまいます。
【対策】
・成虫は捕獲して処分。
・木の根元にフン(木くずのようなもの)があれば、幼虫がいるサイン。
・穴に殺虫剤のノズルを差し込んで注入→穴を木工用ボンドなどで塞ぐ。
6. カメムシの対策
独特な悪臭を放つおなじみの虫。果実や新芽を吸汁します。
【対策】
・素手で触らず、割りばしやピンセットで捕獲。
・忌避剤(ハッカ油スプレー)が有効。
・戸やドアに入ってこないよう隙間対策も忘れずに。
薬剤の使い方と注意点
殺虫剤は便利ですが、使い方を誤ると人やペットに悪影響を与えることもあるため取り扱いには十分に注意しましょう。ポイントは以下の通りです。
・早朝または夕方の使用がベスト(虫の活動が穏やか&薬剤が蒸発しにくい)
・風の少ない日に散布する
・散布後はしっかり手洗い・着替えをする
・食用植物(果樹など)には使用できる薬剤かどうかを確認する
虫を寄せつけない庭づくりのコツ
虫が寄りにくい庭をつくるには、予防が何より大切です。
ポイント1:風通しを良くする
剪定をこまめに行い、木の中が蒸れないようにしましょう。下草や雑草も放置せず、こまめに取り除くことで虫の住処を減らせます。
ポイント2:落ち葉や枝を放置しない
土壌表面にたまった落ち葉や枯れ枝は、虫の温床になります。見つけたらすぐに回収・廃棄を。
ポイント3:自然の力を活用する
テントウムシ、カマキリ、カエルなどの益虫や生き物を活かす庭づくりも効果的です。 化学薬品に頼りすぎず、自然と調和した管理を目指しましょう。
まとめ:夏の虫対策は「早期発見・早期対応」がカギ!
虫は少しの油断で一気に増えてしまうので、「あれ?何か変だな」と感じたらすぐに観察&対策を!虫がいるサインは
・葉に不自然な穴や食べ跡がある
・葉の裏に小さな虫が密集している
・幹に粉っぽいフンや穴がある
・木の元気がない、葉が黄色くなっている
虫に負けず、元気な庭木とともに素敵な夏を過ごしましょう。
ご質問や「この木にはどうしたらいいの?」といった個別の相談もお気軽にどうぞ!