こんにちは!熊本の外構・エクステリアのgranksです。2025年、明けましておめでとうございます。本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
さて、熊本ではここ数日、厳しい寒さが続いていますね。冬になると動物たちが冬眠するように、樹木も休眠期に入ります。とはいえ、何もお手入れをしなくてもよいわけではありません。
冬は、樹木を元気に育てるために重要な作業の一つ、寒肥(かんごえ)を行う季節です。 春の芽吹きを迎える前のこの時期に正しく寒肥することで、樹木は十分な栄養を蓄えることができます。
今回は、冬の寒肥のやり方やポイント、そして注意すべき点について詳しく解説します!
寒肥とは?冬にやる理由
寒肥とは、冬の間に樹木の根やその周辺に肥料を施す作業のことです。主な目的は以下のとおりです。
・根の活性化:寒い時期に栄養分がじっくり吸収されることで、春の芽吹きが促進されます。
・土壌環境の改善:肥料とともに堆肥を使用することで、土壌の質が向上します。
・花や果実の品質向上:果樹や花木では、花付きや実の付きが良くなります。
では、なぜ冬が最適といわれているのでしょうか。その理由は以下のとおりです。
休眠期に入っており負担を与えないから
冬は樹木が活動を停止している時期で、余分なエネルギーを消費しません。この時期に肥料を大事にすることで、根がゆっくりと養分を吸収します。
春の成長を支えるため
春になると樹木は芽吹き、成長を始めます。寒肥により、春に必要な栄養を十分に蓄えられます。
病害虫のリスクが低い
冬は病害虫の活動が少ないため、肥料に潜む害虫や菌が樹木に悪影響を与える可能性が低く、安心して施肥できます。
寒肥のやり方
ここからは、寒肥のやり方を、順を追いながら詳しく説明します!
1. 肥料の種類を選ぶ
有機肥料には以下の種類があります
- 堆肥:土壌改良効果が高い。
- 油かす:窒素分が多く、果樹や花木に適している。
- 骨粉:リン酸を多く含み、花や実を育てる力を助ける。
化学肥料は即効性があり、短時間で効果を発揮します。しかし、場合によっては、与えすぎると根を傷める可能性があるため注意が必要です。
2. 施肥するタイミング
12月から2月半ばまで:寒い時期に余裕があるので、冬の間にじっくりと栄養が吸収されます。
天候の良い日を選ぶ:雨や霜の多い日は避け、晴天の日に作業しましょう。
3. 具体的な施肥方法
ステップ1:土を掘る
根元から50cm以上離れた位置に、深さ30~50cmの穴を数か所作ります。
ステップ2:肥料を入れる
掘った穴に肥料を均等に分けて入れます。
ステップ3:土を戻す
肥料を入れた穴に土を戻し、軽く押さえます。
ステップ4:水やり
肥料がなじむように、たっぷりと水を与えます。
寒肥を最大限に活用するポイント
樹木の種類に応じた施肥を行う
果樹(リンゴ、モモ、ナシなど):窒素分とリン酸分をバランス良く施しましょう。
花木(ツバキ、サクラなど):リン酸を中心とした肥料が適しています。
常緑樹(ツバキ、ヒイラギなど):窒素分が多すぎると葉だけ茂るため注意してください。
適切な量を守る
肥料の過不足は樹木に悪影響を及ぼします。パッケージの説明をよく読み、適量を守りましょう。
土壌改良を併用する
寒肥時に堆肥や腐葉土を混ぜることで、土壌の保水性や通気性を改善できます。
寒肥を配慮する際の注意点
根を失わない
深く掘りすぎたり、幹の近くを掘ると根を傷める恐れがあります。適切な距離と深さを守りましょう。
雨や霜の日は避ける
雨や霜で肥料が流れたり、土が固まりやすくなります。 晴れた日を選びましょう。
発酵が不十分な肥料に注意する
発酵が不十分な有機肥料は発酵時に熱を発し、根を傷める可能性があります。必ず発酵が完了したものを使いましょう。
常緑樹や移植後の樹木には注意
常緑樹や移植しただけの樹木には、寒肥を与えすぎないようにしてください。 成長が安定してからの施肥が理想的です。
肥料を直接接触させない
肥料を根に直接接触させると、根が傷むことがあります。土でしっかり覆い、肥料を間接的に吸収させましょう。
まとめ
冬の寒肥は、樹木の春からの成長を支える大切な作業です。 適切な肥料を選び、樹木が健やかに育てましょう。
冬の庭作業は寒くて億劫になりがちですが、このひと手間が春以降の成長を左右します。晴れた日の昼間に行うなどし、寒さを上手に避けながら作業してみてください^^