大事な庭木を害虫から守るためには消毒はとても大事な作業です。
植物も人間と同じで病気にかかることがあります。自然に自生している植物は生態系の調和を保っているため
さほど病気になることはありません。しかし畑や庭で栽培している植物は生態系のバランスが崩れているので
人が手を加えないと病気になりやすいのです。
庭木の消毒時期
庭木の消毒時時期は害虫や病原菌が活動し始める前の3月~5月と害虫や病原菌の活動が活発な7月~9月の
に行うのが理想的です。
それでも害虫などが残り気になる場合は新芽が出る前の11月~2月頃までに一度消毒するとよいでしょう。
薬剤の種類
■殺虫剤
殺虫剤は庭木に付く害虫を駆除するのに利用される薬剤です。害虫を放置しておくと食べれれるなどして庭木が
弱ってしまうので繁殖している場合は殺虫剤を使うようにしましょう。
【殺虫剤の3つの種類】
・薬剤を直接害虫に付着させ殺す
・薬剤がかかった葉や茎を食べ害虫が中毒死する
・薬剤を散布すると葉や茎や根から吸収され植物全体が殺虫効果をもつようになる
主な殺虫剤:オルトラン、スミチオン、アディオン、マシン油
■殺菌剤
殺菌剤は健康な庭木に使用することによって病害虫を予防してくれる薬剤です。
主な殺菌剤:ダコニール、オートサイド、ダイセン
※殺虫剤と殺菌剤が一緒になっている薬剤もあります。
■展着剤
展着剤とは、殺虫剤や殺菌剤、除草剤などの力を引き出す役割の薬剤です。
天候が悪くなるとき雨で薬剤が流れ落ちないように使用することもあります。
■除草剤
雑草を枯らすための薬剤です。
※薬剤を選ぶときは樹木によって効果が違うのでそれぞれの樹木に適した薬剤を選ぶようにしましょう。
庭木に起こりやすい病気
■さび病
さび病は葉の表面に小さな斑点ができるさびの一種です。
種類によって黒さび、白さび、赤さびなどがあり風通しが悪くなると発生しやすい病気です。
■うどんこ病
うどんこ病は葉や茎が白い小麦粉がかかったようになる白いカビの病気です。
湿度が低くても発生し日当たりの悪いところで多く発生します。
■すす病
すす病は庭木をはじめ花や野菜など多くの植物に発生する病気です。
葉や幹が黒いすすで覆われたようになり光合成が妨げられ生育が悪くなったり最悪の場合には枯れてしまうこともあります。
■炭そ病
葉や茎、枝などに灰白色や黒ずんだ斑点が現れひどくなると全体的に広がっていきます。
病原菌が伝染してしまうので枯れ枝などは焼却処分するようにしましょう。
庭木に発生しやすい害虫の種類
■イラガ
イラガは6月~9月頃に発生します。イラガに刺されると電気が走ったような痛みが続くので別名、電気虫とも
呼ばれます。ほっておくと葉や茎を食べられ最悪の場合枯れてしまうこともあります。
■カイガラムシ
カイガラムシは枝や葉に大量にくっつき栄養を吸うため庭木が枯れてしまうことがあります。
栄養を吸う被害だけでなくすす病の原因にもなります。
■アブラムシ
アブラムシは庭木の栄養を吸い生育が悪くなりは排出物によりすす病が発生したりします。
繁殖力が早いので気付いたら早めに駆除するようにしましょう。
■カミキリムシ
別名、テッポウムシともいわれ木の幹に穴をあけ幼虫でも成虫も樹木を食害する虫です。
新芽やまだやわらかい樹皮をを食害するので折れたり枯れたりしてしまうので見つけたら殺虫剤などで
駆除しましょう。
【注意点】
■薬剤をむやみに混合すると薬害の原因になることもあります。
■消毒を行う際、庭木や人体への悪影響になりかねないので、風が強いときは風を背中にして後退しながら
散布して薬剤が体に付着しないように気をつけましょう。
■消毒するときは周辺の家などに配慮し、また消毒した庭木を子供やペットが触ってしまわないように気をつけましょう。
■体調が悪い時や手足に傷があるときなどは使用しないようにしましょう。
散布中に頭痛や吐き気がした場合はすぐに作業をやめましょう。
最後に
庭木を病害虫から守るには、水やりをするときなどに葉の色や穴が空いていないかなどを日頃から観察することが
大切です。基本的に多くの虫が好むのは日当たり風通しが悪く、湿度が高いところです。
日当たり風通しがいいところに植えるようにしましょう。
少しでも早く気付いたら病害虫から庭木を守ることができます。
ぜひ消毒をされる際のご参考にされてみてください。