冬は多くの落葉樹の葉が落ちる季節です。
幹と枝だけの、裸になってしまった樹木は少し寂しい感じがしますよね。
でも、そんな時こそ、ありのままの樹木の姿を楽しむチャンスです(^^♪
葉が落ちてこそわかる樹形そのものの魅力を再発見してみませんか?
今回は、冬の落葉後の姿が美しい樹木をご紹介します!
・サンゴカクモミジ
鮮やかな赤色の幹が珍しく、美しいモミジです。
枝や若い幹が、サンゴのような赤色をしているのが特徴で、
落葉後の姿がサンゴ礁のように見えることが名前の由来です。
漢字では「珊瑚閣(さんごかく)紅葉(もみじ)」と書きます。
春の新芽、夏の緑の葉も、それぞれ美しく、秋には黄色、オレンジ、赤色の紅葉が楽しめ
冬に葉が落ちてしまっても、枝や幹の色が、お庭を彩ってくれます。
樹形が自然に整いますので、剪定の手間もあまりかかりません。
お庭に季節感と風情を与えてくれる、華やかな印象のモミジです。
・カツラ
カツラは雌雄異株の落葉樹です。
樹高20m以上にもなる高木ですが、広円錐形から卵形の整った自然樹形が美しく、
個々の葉はかわいいハート形をしています。
雌株、雄株ともに花弁のない花は、めしべの赤い柱頭とおしべの赤い葯が新緑に先がけ、
それぞれの樹形をほのかに赤く浮かびあがらせます。
その後、新緑から木もれ日を注ぐ夏の葉となり、
秋には鮮やかに黄葉し、黄葉した葉から放たれる甘い香りが周囲を包みます。
やがて整った樹形と枝ぶりが美しい冬の姿を現します。
・ヤマコウバシ
ヤマコウバシはクスノキ科クロモジ属の落葉低木でその一番の特徴は、
なんといっても冬になっても葉を落とさない事です。
黄褐色に紅葉し、葉の一部は落ちてしまいますが、
大半の葉は枯れ葉になっても枝に付いたままで冬越しをするのです(^^)
ヤマコウバシは漢字で『山香ばし』と書きますが、
葉を揉んでみたり枝を折るとショウガのような香ばしい香りがすることが名前の由来です。
また、葉が落ちずにしっかりと樹にくっついているヤマコウバシは
縁起を担いで「落ちない」樹として、受験生が葉っぱをお守りにしてに持つそうですよ(^^)☆
いかがでしたか?
夏の生き生きとした植物の力にももちろんパワーをもらえますが、葉が落ちても、
春に新芽を出すため充電中の樹木なりの息吹というものに、なおさらの生命感を感じます。
緑の葉が無い分寂しいという事も言えなくもないですが、そのかわりに見える枝振りに、魅せられるものです。