12月に入り、一段と寒さが増してきましたね。お庭の樹木も枯れ、少し寂しい雰囲気が漂っているのではないでしょうか。「外は寒いし、冬の間は庭仕事もお休み~」と思っている人もいるかもしれません。
でも、冬はある樹木の剪定のベストタイミングなんです!
冬は落葉広葉樹の剪定を行いましょう
冬剪定の目的は、翌年の春以降に、きれいな形や大きさに成長させること。
冬に剪定すべき樹木は、落葉広葉樹です。イロハモミジ、アオダモ、ジューンベリー、ハナミズキなどの庭木ですね。一般的に、これらの樹木は12~2月に剪定します。
夏の間に栄養を使い果たした落葉広葉樹は、冬になると成長が緩やかになり、休眠期に入ります。冬の間は栄養分がないため、剪定してもダメージを最小限に留められるんです。
また、葉がないことで枝全体がよく見えるため、どの枝を選定すれば良いかわかりやすくなるという利点もあるんですよ。
冬の主な剪定手法
冬季の主な剪定方法には、芯止めと透かし剪定があります。
芯止め
芯止めは、樹幹の先まで伸びた枝を切り、それ以上の成長を抑える剪定方法です。
芯止めは、最も高い位置にある枝の先端をノコギリや太枝ハサミで切り戻します。分かれている場合は、中央の枝を切り戻しましょう。
透かし剪定
透かし剪定は、今の樹形を保ちながら、一部の茎を完全に切り取る剪定手法です。別名「間引き剪定」とも呼ばれていますね。透かし剪定を行うと、根元から新しい芽が伸びやすくなります。
透かし剪定のコツは、上から下に向かって切り進めること。こうすることで、バランスのとれた自然な樹形になります。枝を切る際は先端からではなく、奥側の太い枝から順に切り進め、その後に細い枝を切り戻すようにしましょう。
冬の剪定でやってはいけないこと!
冬の間、樹木は休眠期に入るため、剪定してもダメージを与えないことは先述したとおりです。しかし、やみくもに枝を切っても良いわけではありません。
剪定でやってはいけないことは3つ。
太い枝を一度に切る
太い枝を一気に切ると、樹木に大きな負担がかかってしまいます。また、樹皮がはがれたり、場合によっては幹まで裂けてしまうことも。そのため、枝は少しずつ切りましょう。段階的に切り落とす、枝おろしでがベスト。
幹に枝を残す
細い枝や太い枝に関わらず、幹に枝を残すのは避けましょう。病気の原因になる可能性があります。細い枝を切る際は根元から、太い枝を切る際はブランチカラー(幹の細胞が枝の細胞を覆っている部分)が残るように切りましょう。
弱剪定・強剪定どちらかだけで済ませない
弱剪定または強剪定だけでは、見た目や木の健康に影響を及ぼす可能性があります。剪定のタイミングに基づいて、弱剪定と強剪定をバランスよく行いましょう。
気に負担をかけないためには弱剪定が薦められますが、不要な枝をバッサリを切り落とす強剪定も必要です。ただし、樹木が元気でない場合は強剪定を控えましょう。時期だけにとらわれず、樹木の状態を見ながら判断してくださいね。
冬の剪定、剪定業者に頼むべき場合は?
基本的に剪定は、必要な道具と安全面への配慮があれば、難しい作業ではありません。しかし、以下のケースに該当する場合は、剪定業者に依頼したほうが良いでしょう。
・木の高さが2.3m以上の場合
・危険が伴うことが予想される場合
・樹木に合わせた専門的なケアが必要な場合
本来は、樹木1本1本に適した剪定のタイミングや方法で行うことが理想的です。同じ広葉樹であっても、花や実をつける時期が異なり、環境によって健康状態も変化するからです。
剪定方法を誤ると、樹木が病気にかかったり枯れたりする可能性があります。不安な場合は、剪定業者に依頼することをお勧めします!