昔ながらの日本家屋には必ずと言っていいほどあった「縁側」
近年では懐かしさすら覚える言葉になり、高度経済成長期に無駄空間とされ、
めっきり見かけること自体も少なくなりました。
和風のイメージが強いうえ、リビングを南配置にするようになることで
その存在価値も薄らいでいったんですね。
そんな中、最近になって縁側の魅力が見直されています。
家の中のようで外の様でもある、あの「曖昧な空間」の心地良さみたいなものが
日本人の感覚に合うのでしょうね。
縁側って何?-その役割
「縁側」と聞くと古臭いようなイメージがあるかも知れませんが
(余談ですけど「昭和」って響きも古い時代と感じる人が増えてきたみたいに感じる今日この頃…^^;)
日本らしさや知恵が詰まっている空間でもあります。
そもそも縁側とは、和室と言う「居室」に入る前段階の「前室」といったような役割があります。
暑さ寒さをやわらげたり、ご近所さんとお茶を飲んだり、庭を眺めたり、通路としてなど
コミュニケーションやその他いろいろ「便利空間」として役立ってきました。
以前の記事でも書きましたが、縁側には大きく分けて2種類、
板張りが内部なら「広縁」と呼び、外部なら「濡縁」と言います。
詳細にすると、他の呼び方や種類がありますが、主に2つ覚えればよいかと思います^^
縁側のメリット、デメリット
縁側のあるメリットとしては、「外に居るのに家の中に居る感覚」であることが挙げられると思います。
そのアンニュイな安心感とも言える空間感覚が
子どもの安全な遊び場だったり、洗濯物を干したり、お茶を飲んだり庭を眺めたり、、、
といったことにもつながってくるんでしょうね。
家の中に入らずにコミュニケーションが取れる、ということも
当家人と客人にとっても気兼ねないスペースとなります。
また「中間スペース」を設けることで部屋への距離ができ視線対策にもなります^^
縁側でのデメリット的な部分としては、
ある程度の土地確保(面積)が必要で、お庭の手入れやその先には塀的要素のあるものが必要でしょう。
虫の発生も懸念されますし、蚊取り線香が良く似合います^^;
現代風のアレンジ
どうしても、和風で日本家屋の建築イメージのある「縁側」ですが
現代風にアレンジした「縁側」も可能です。
インナーテラスとして中庭風にしたり、フローリングと相性の良い素材で合わせてみたり
ウッドデッキをアレンジしたようなものも最近は結構あります^^
「縁側」に惹かれる方は、和モダンのような雰囲気でそのスタイルに合わせた縁側を
合わせてみてはいかがでしょうか?
夏場は水を入れたたらいに足を浸けてみたり、スイカやかき氷を楽しんで夜は花火をする。
秋には囲碁や将棋を打つ、ゲームやトランプをして月見団子を食べ、
冬には暖かい家の中から雪を眺めたり、、、。
日本の四季折々を感じるのもステキですよね!