苔というと、日本庭園や自然公園に生えている風景を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
日本だけでも約1800種類もの苔が自生しているといわれています。
パッと見どれも同じように見えてしまうけれど、実はこんなに種類があるとは驚きです!
日本だけではなく外国でも苔の魅力が広がり、「モスガーデン」と呼ばれる庭が多く作られているそうです。
色鮮やかでふかふかした苔は、芝生とはまた違った魅力があり庭を明るくしてくれます。
苔は和風のイメージが強いかと思われますが、和モダンや洋風のお庭にもよく合います。
代表的な苔
スギゴケ
スギゴケは神社や庭園などで見られる苔で石組みとも良く合うので庭作りにはよく使われます。
杉に似た葉とくっきりした茎が特徴で、上に向かって成長する性質があります。
苔丈が毎年伸び続ける苔なので増えると新芽が伸びにくくなるので、平らな履物なので苔踏みを行うと効果的です。
スナゴケ
スナゴケは星形の葉が特徴的で直射日光に強く、砂質の土や、岩、石垣などに多く自生する苔です。
比較的乾燥した場所を好む、好日性の苔です。反対に蒸れには弱いので夏場の水やりには注意しましょう。
ハイゴケ
ハイゴケは日当たりのいい草むら、岩や木の幹の上に這うように黄緑色の群落をつくるのが特徴です。
半日陰を好む苔ですが日当たりの強いところでも湿度が高ければよく育ちます。
手軽で丈夫なことから、庭園、苔玉や盆栽などさまざまな用途で使われる苔です。
苔の管理
苔の管理には大きく分けて3つの要素が挙げられます。
まず1つ目は乾燥状態の管理で、苔の育成は空気の水分量に大きな影響を受けます。
苔を植え付けた当初は毎日の水やりは欠かさずに行うようにしましょう。
しっかりと苔がその環境に馴染めば水やりをしなくても雨だけで生長するようになります。
次に必要な要素は日照条件であり、コケにとっては木漏れ日程度の光量が最適です。
直射日光が当たる場所でも育つ丈夫な品種もありますが、強い西日が当たるような場所であればヨシズなどをたてて日よけをしましょう。
最後の要素は温度で、温度は極端な高温や低温でなければ問題はありませんが、湿度との関係で起こる蒸れはコケを枯らしてしまう一番の原因となりますので注意しましょう。
苔が蒸れないようにするには風通しの良い環境で育てることと、真夏の日中に水やりをしないことが重要です。
暑い時間帯に水を与えるとその水が高温になり、蒸れの原因となってしまいます。
このように苔庭の管理は乾燥・日照・温度の三要素をしっかりと管理することキレイな姿を魅せてくれます。
苔はインテリアとしても楽しめます。
苔盆栽
苔盆栽は盆栽鉢や自分の好きな陶磁器に苔をこんもりと盛り上げるように植え付けた盆栽のことです。
洋風な器を鉢にして作れば、あっという間にモダンな苔盆栽となり、お部屋のインテリアとしてもおしゃれな盆栽に仕上がります。
苔玉
日本だけでなく海外でも人気の高い苔玉。
盆栽のような風情がありながら、盆栽よりもずっと簡単で手軽で、自由なアレンジが可能なのでとても人気があります。
テラリウム
テラリウムとはガラスの容器などで植物など生き物の飼育や栽培などをすることをいいます。
現在は苔テラリウムや小さな森や自然のような植物の世界を作ったり、様々なスタイルで作られます。
苔の管理はさほど難しいことなく芝生のように芝刈りや肥料もいりません。さまざまな用途で使われる苔はたくさんの魅力があります。
苔を使って生活に彩りを与えてみてはいかがですか(^^)?