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針葉樹と広葉樹について

樹木は大きく針葉樹と広葉樹に分けられます。今回はこの二つの違いについてまとめ、それぞれのおすすめ点、育てる際の注意点、おすすめの種類をご紹介します。

特徴

【針葉樹】

イラストは、針葉樹の一般的なシルエット。

針状の葉をもつ樹木という意味ですが,実際には裸子植物(※1)の針葉樹類に属する樹木を指します。よって,葉の幅は広くてもナギは含まれます。

写真は、ナギの葉。

・葉が針のように細く尖った形をしたものが多い

・常緑樹がほとんど

・幹が真っ直ぐ伸びる

 

【広葉樹】

イラストは、広葉樹の一般的な樹形。

葉の幅が広い樹木の意味ですが,実際には被子植物(※2)の双子葉類(※3)に属する樹木を指し,幅広の葉を持っていても裸子植物のナギや、単子葉類(※3)のヤシ類は含まれません。

 

・被子植物のうちの双子葉類の樹木。

・葉が広く扁平状で、それほど固くない葉をつける。

・葉の裏表の区別がつく。

・落葉性と常緑性がある

・北半球では主に熱帯〜温帯に分布する。
・針葉樹と比較すると一般に幹は直立せず,梢がはっきりせず枝との区別がつきづらい。

※1胚珠(将来の種)が子房(雌しべの下部にあり、1~数枚の心皮(特殊な葉)からなる部分)に覆われておらず露出している植物。

※2胚珠が子房に覆われており隠れている植物。

※3双子葉類と単子葉類の違い

双子葉類 単子葉類
子葉 2枚 1枚
葉脈 網状 平行状
維管束(※4) 輪状に並ぶ 分散している
主根と側根がある ひげ根

※4植物の体内の水分や養分を運ぶ管。根から葉先まで通っている。上の表では、茎を地面と平行に切った断面から見た並び方を示している。

それぞれを庭木に選んだ場合のメリット

【針葉樹】

・常緑樹がほとんどのため、冬でも庭に彩りを添えてくれる。

・常緑のため、目隠し効果が期待できる。

・寒さに強いため、日当たりの悪い場所でも育ちやすい

・花は小さく目立たないものが多いので、花がらで地面を汚さない。

・病害虫の発生が少ない。

・フィトンチッド(※)の含有量が多い。

※樹木が放出する化学物質の一種。フィトンは「植物」、チッドは「殺す」を意味する。病原菌を死滅させたり虫除け効果がある事から付けられた名称である。植物は自らを守るためにフィトンチッドを大気中に放出している。森林浴においてリラクゼーション効果を及ぼす主要成分。テルペン類(有機化合物の一種)等の揮発性物質である。

 

【広葉樹】

・落葉樹の場合、夏は日差しを遮ってくれ、冬は日光を通してくれる。

・常緑樹の場合、冬も葉があり寂しい印象にならない。

・基本的に剪定に強い

・花が大きく見応えがあるものが多い

 

管理の注意点

【針葉樹】

・幹の周辺に枝が集中するので、慣れるまで剪定が難しい。

・広葉樹に比べると、暑さに弱い傾向がある。

・コニファー類は蒸れに弱い。剪定し風通し良く保つ。

・背の高いものが多く、育てるにはある程度のスペースが必要となる。

 


【広葉樹】

・針葉樹に比べると、寒さや乾燥に弱い傾向がある。

・針葉樹に比べると虫害を受けやすい。

・落葉樹を選んだ場合、落ち葉の量が多い。

 

当店のおすすめ針葉樹・広葉樹

【針葉樹】

・エレガンテシマ

新芽の葉色がとても鮮やかな黄金色をしており次第に黄緑色、冬期にはベージュや赤茶色になります。夏と冬の葉の変化を楽しむことが出来ます。環境に適応しやすく移植も簡単です。

 

・ゴールドライダー

ゴールドライダーは洋風ガーデンに欠かせないコニファーです。葉は年中黄金色で、日当たりがよいほど美しく黄金色が出ます。冬はとくに葉先の色が鮮やかで、鑑賞価値が高いです。日当たりのあまり良くない場所ですと黄緑色に変わる場合があります。
比較的湿地にも強く、刈り込みにも耐えるので、シンボルツリーや生垣によく利用されています。

 

・モミノキ

モミノキは大きく育つ樹木です。家の中に飾りたい、あまり大きくしたくないといった場合は、鉢植えがオススメです。その場合、なるべく大きな鉢をご用意ください。常緑樹なので一年中葉がついています。

 

【広葉樹】

〇常緑樹

・オタフクナンテン

ナンテンの別種で別名オカメナンテンとも呼ばれています。ナンテンも冬に紅葉しますが、これはさらに赤色が鮮やかです。普通のナンテンと違い、赤い実はならず、葉は広く丸みがあります。葉は5月頃から葉色が戻っていき、緑~青葉になります。冬の霜にあたると葉色が赤くなり、色彩の乏しい冬の庭を、明るく彩ってくれます。

 

オトメツバキ

・オトメツバキ(乙女椿)はピンク色の椿の代表的な品種です。花は2~3月ごろ開花します。樹形はあまり高くならず、葉張りが出ます。生長がやや遅く、刈り込んでもわき芽が伸びてこんもりとした樹形になります。耐寒性にも優れています。

シマトネリコ

・和洋問わず優しい樹形と艶やかな葉がシンボルツリーとして人気の樹です。観葉植物として屋内で鉢植えにもできます。暖地が原産なので寒さにやや弱いですが、その分暑さに強く丈夫な樹木です。成長が早いですが刈り込みに強く樹形は保てます。

 

〇落葉樹

アオハダ

 

・最終樹高10m程になりますが、生育が遅く管理が簡単です。一年に一度のペースで剪定を行う事で、綺麗な樹形を保てます。秋には黄葉し赤い果実も出来ます。目立った害虫も発生しませんので、ガーデニング初心者でも十分に育てることが可能です。新芽は食用にもなり、葉はお茶の代用品としても使われています。

 

アオダモ

・アオダモは成長が遅く病害虫も少ないため、管理が比較的楽な木です。自然と形が整ってくるので頻繁に剪定をする必要はありません。幹から枝先までが細く繊細な樹形が多くシルエットも軽い為、背の高いサイズを植栽しても圧迫感を感じにくい特徴があります。

 

ツリバナ

・長い果柄の先に花や果実を吊り下げる為「ツリバナ」と名付けられました。春は花、秋は実と紅葉が楽しめ、冬は落葉します。四季を感じることのできる樹木です。果実は9月の終わり頃に赤く熟し、5つに割れて中から朱色の仮種皮に包まれた種子が顔を出します。日当たりよりも、半日陰を好みます。

 

いかがでしたでしょうか?樹木は本当に色々な種類があり、面白いなと思います(*’▽’)

今回の記事が、少しでも皆さまのお庭造りのご参考になれば幸いです。

 

 

 

 

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